よく、「投票に行きましょう」とか言っている輩がいる。候補や政党はいい。遠回しに自分に投票せよと言っているに過ぎないから。
特定の候補、特定の政党関係なく、選挙に行くのが正しいと思っている輩や団体がいて、無邪気に「投票に行きましょう。投票は国民の義務」のようなことをのたまっている。
戦後教育が自由を正しく教えてこなかった証左であろう。
自由の基本は、なにかが出来る自由ではない。なにかを強制されない自由である。
職業選択の自由は、好き勝手に職業を選べる自由ではない。就活したことがある人間ならばそんなことは自明であろう。職業選択の自由は、「おまえはこの仕事」と決めつけられない自由である。
思想信条の自由は、好き勝手な思想信条を持ってもいいし、持たなくてもいい。「おまえはこれを信じろ」と強制されないことである。
つまり、「投票に行って意思表示しなければならない」などは自由の侵害も甚だしいのである。
「入れたい候補者や政党がないなら白票を入れるべきである」
これもおかしな話である。白票とは、「入れるべき候補者がいない」という意思表示に他ならず、そのような意思表示を強要するのはやはり自由に反する。
だから、われわれは普段政治の話をせず、お互いの思想信条を聞くような無礼は控える。
あと、選挙に行かないと日本が駄目になる、という意見をよく聞くが、選挙に行くとどうして日本がよくなるのか、その理由を教わりたい。
かくいうわたしは当然選挙に行かないのだろう、と諸賢はお思いだろう。ところがどっこい、期日前投票をとうに済ましている。諸般の事情から行かざるを得ないのである。やんぬるかな。
毎回必ず選挙に行っているわたしが断言しよう。
「選挙に行っても日本はよくならん!」