わたしは自己中である。自己中とは自己中心的思考、ないし、行動の略である。
否定しつつも、うすうす、そんな気はしていたのであるが、面と向かって指摘されると、開き直りたくなる。
先日、7階建ての建物に行った。われわれは六階にいた。ぼちぼち帰るべ、ということになり、エレベーターの前まで進み、7歳児に「下押せ」と命令したら、バカめ、上を押してくれた。本人も間違えたことに気がついてすぐに下を押したが、時すでに遅しである。
上りマークが付いたエレベーターが止まった。エレベーターの機種によるかも知れないが、上を押しても、乗り込んで1階を押すと、7階で誰も待っていない場合下に行くことがある。
幸いだれも乗っていなかった。われわれは乗り込んで1階を押したが、期待空しくエレベーターは7階へ向かった。
あまり、大きくないエレベーターであった。7階ではとても乗り切れぬ人数が待っていたのだ。
われわれは乗ったまま1階まで降りた。そこで、わたしは5歳児に言った。
「おまえが間違えたおかげで助かったよ。もし、下を押していたら、7階まで行ったエレベーターが満員になって6階に降りてくるから乗れなかった。いやはは、怪我の功名とはこのこと」
そこで同居人に言われた。「うわぁ、自己中」と。

自己中でいいんだよ!: 「良い自己中」だから、自分も他人も幸せにできる
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