文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

日曜日は政治経済とか人間関係とか 平等ということについて

日本は先進国基準から見て男女不平等である。

「生まれる」「忘年会が…」 離婚へ向かう怒りの始まり:朝日新聞デジタル

 

こんなような記事が出ていた。

男は一日中仕事ができていい。女は出産すると育児をしなければならず不公平だ。

確かにその通りだと思う。わたしも女の立場に立ったら耐えられないと思う。

ただ、耐えられるか耐えられないかは社会環境に依拠するところが大きく、不平等だから不幸という単純な問題ではない。

ジョン・ロールズは無知のベールという思考実験で、自分がその環境に生まれたとき、それに耐えられるかどうかを平等の基準にした。

しかし、これには無理があった。アフリカの戦乱地域に生まれたことを想像することは人道支援的な観点からはいいかもしれないが、目の前の政治からはかけ離れてしまう。ぶっちゃけ、人間だけを想定するのはそれはそれで不平等で、犬は、鳥は、蚊は、ゴキブリは、などと平等の範囲を広げていくと、バカみたいな思考実験になってしまう。

たとえば、いまの人たちは江戸時代の保健衛生には耐えられないと思う(肉体的にではなく精神的にだ)。しかし、江戸時代の人たちにとって、それは当たり前であった。耐えるとか耐えぬとかの問題ですらない。

イナゴを毎日食う習慣の人は、イナゴを食うことに抵抗を感じない。

社内旅行とかで、イナゴの佃煮が出て、もし食べることを強要したら、間違いなくパワハラモラハラに該当するだろう。

トッド氏が挙げる現代の混乱の原因の一つに、女性の進出がある。いままで男性しかしなかったことを女性がするようになる。そのことが社会的アノミーの原因のひとつであると。つまり、いまは過渡期だ。

だから、上記の記事のようないざこざが起きると考えられる。

平等のパラドクスというのがある。人は平等に近づけば近づくほど小さな不平等が目につく。

 

 

 

 

正義論

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