氏の話で参考になる部分があった。自分の作品を読み返すとき、恰も敵が書いたものを読むようにするというのだ。
小説を書いたことがある人ならわかると思うが、自分の作品は可愛い。だから、読んだときに、ものすごく手心を加えて、好意的に読んでしまうのだ。あばたもえくぼ、といった具合である。
これでは、効果的に作品を手直しできない。だから氏は、作品を読み返すときに重箱の隅をつつくように、揚げ足を取るように、容赦なく読むらしい。わたしも早速採用して、わたしの大嫌いな人間が書いたものだという設定で読んでみると、みるみる作品にあらが出てくる。あらが出てくるどころか、駄目な作品にさえ思えてきた。
いま二作書いているのだが、これはこれで問題だ。
あと、氏の小説脳というのも面白い。常に小説のことを考えていると、脳が無意識で小説を構築する。わたしは苫米地理論を学んでいるのでその仕組みがよくわかる。
毎日コツコツがなぜ大事なのか。少ない時間でも毎日必ずコツコツやることによって、脳の無意識部分を使って並列的に様々なタスクをこなすことが出来るようになる。改めて、毎日コツコツの重要性を認識した。