なんとAOKIはハンガーを売っていない。国道沿いにある大きなAOKIだった。わたしはハンガーを購おうと、何かお探しですか? と聞いてくれた店員にハンガーが欲しい旨を伝えた。すると、困ったような表情を浮かべ、「ハンガーのみの販売行っておりませんが」とレジの奥から出してきたのは、スーツを買ったときについてくる不織布のカバーとペラペラなハンガーがセットだった。ちなみに380円とのこと。わたしの認識が正しければこれはハンガーではない。
ちなみに青山はハンガーが売っている。ズボン掛け等と組み合わせ自由、三つで1500円。単体だと一つ600円という品でハンガーとズボン掛けを愛用している。
AOKIで売っていなかったので、青山に行ってハンガーとズボン掛けを買った。その時、青山の定員に、
「AOKIはなんとハンガー売ってないんですよ」
と言うと、さも当然という風に、
「AOKIさんは取り扱ってないですよね」
「でも、こんな巨大なスーツ屋でハンガーを扱ってないっておかしくないですか?」
「ええ。でも、うちも扱い始めたのつい最近ですよ」
個人経営の仕立屋でハンガーを扱ってないとかならば百歩譲ってわかるが、AOKIほどの巨大スーツ屋でハンガーを扱っていないというのは、どう考えても変である。靴屋はどこでもシューツリーを扱っている。携帯屋は携帯カバーを扱っている。ギター屋はギタースタンドを扱っている。自然の摂理である。
AOKIはスーツ以外にも、ネクタイ、カフス、靴、鞄、数珠すら売っている。なんでハンガーがない?
ちなみに、これが青山のハンガーとズボン掛けだ。スーツ専門店推奨品である。
わたしがAOKIの商品開発に携わっていたらOEMでもなんでもいいので、2000円程度の木製ハンガーを扱う。ズボン掛けは500円。木製ハンガーとズボン掛け、セットで2400円。お買い得である。