文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

ファッション - 下から上を見上げる模倣。上から下を見下ろす反省。ラルフローレンの皮肉

ブランドのロゴがこれ見よがしについている服や鞄は、本来羞恥心を感じるべきものである。それは他人の名札を誇らしげに付けているようなものだからだ。

しかし、残念ながら日本人はブランドが横文字ということもあり、それが他人の名前だということに気づいていない。もしくは、趣味が悪いということを意識しないで済んでしまっている。

昔、日本の廃車を東南アジアに輸出するという番組で、社用車だったらしいその車には○○株式会社と書かれていた。東南アジア人の所有者はそのロゴを見て「とても格好いい」と言っていた。しかし、スタッフに文字の意味を尋ねてロゴの意味を解すると苦笑していた。

ラルフローレンは人々のこの悪趣味を利用して、これでもかと大きなロゴを胸にあしらうという逆説的なシャツを売り出している。一昔前の日本人はラルフローレン特有の皮肉を皮肉と分からずに着てしまっていたが、最近は中国人が日本人と同じレールを辿っている。

近年、ラルフローレンの皮肉を真に受けてるのはもっぱら中国人である。日本人はそれを見てようやく悪趣味ぶりに気がついた。

ファッションとは、下から上を見上げて模倣するという一面がある。しかし、上記の現象は上から下を見下ろして反省するというファッションの一面を露わにしている。