文学・文具・文化 趣味に死す!

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先週靖国の遊就館に行った。

(100日連続更新56日目)

先週のことである。東京にて昼に仕事があり、三時か四時くらいまでかかると思いきや、なんと十二時に終わってしまい時間をもてあますことに。

そこで、新しい遊就館に行ってみた。昔のカオスな博物館もよかったが、新しいのはボリュームアップしていた。

遊就館の展示はもちろん非自虐史観的視点から説明されている。映像ホールも二つあり、映画ももちろん非自虐史観である。しかし、右翼的な印象は全く受けない。現在のネットの右傾化から見ると、遊就館の論調が中道にさえ思える。

ただ、建て替え前の遊就館の時も、今回も、もっとも衝撃を受けたのは、桜花(人間ロケット)と回天(人間魚雷)である。桜花は実物大模型、回天は実物が展示されている。これに爆弾を積んで人間が突っ込んでいった。自分は気がつくと呆然とその前に立っていた。どう考えても合理的な思考が出来ない。

戦争の悲惨さや、特攻隊の忠勇を物語るものは世に溢れているが、桜花と回天はその佇まいが語っている。一見の価値ありである。

戦場からの手紙や日記も見応えがある。文学的な味わいもあり、また書としても味わいがある。映画や小説でも人の死というのは感情に訴える何かがあるが、七十年前の日本で命をかけて闘った人々がいる。それが、我々と同じノートやペンや文字と言葉を使って、書き残したものというのは迫力が違うのである。ノートの字は小さいし、崩してたり略していたりするので、決して読みやすくはない。それでも隣に展示されている起こした活字ではなく、直筆の文字をぜひ読んで欲しい。活字とは違う印象を受けることを請け合う。