文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

アフター・ワクチン

アフターワクチン 第12回 その2

フランチャイズ系の中華料理屋に入った。ランチメニューが安いのはいいが、目の前のアクリル板の邪魔なこと。話しづらい。店舗を経営している人だって、外食とかするだろうに。その時に、このアクリル板の邪魔さ加減をなんとも思わないのだろうか。しかも、…

アフターワクチン 第12回 その1

ワクチンを受けるか、NBAでプレーしないか、という選択肢しかなかった。タフな決断だ。ワクチンを受けたことは長い間、自分の心に残るだろう。望んでやったことではなく、受けざるを得なかった。10年後も健康でいられることを願っている。 ワクチン接種…

アフターワクチン 第11回 その3

僕は思わず前のめりになり、机をガタリと揺らしてしまった。なにから伝えようか、未来の話しをそのまま伝えても、SFの見すぎだと思われるだけだろうか。僕は冷静を装って、「ですよね。なんかイスラエルとかデータ見ると全然効いてないし、この前の群馬の施…

アフターワクチン 第11回 その2

靖国通りから一本入ったところにある肉バルにした。 緊急事態宣言が終わり客足が戻ったものと思っていたら、店内は僕たちともう一組しかいなかった。席ごとにカーテンで仕切られ、アクリル板が乱立していて、あまりいい気分はしない。僕はアクリル板を横にど…

アフターワクチン 第11回 その1

現在、世界には68億人の人口がいる。それが約90億人になろうとしている。新しいワクチンや医療、生殖医療サービスの提供などが成果を上げれば、おそらく10〜15%は減少する。 ある大富豪の2010年TEDでのゼロ炭素スピーチの4:21から アフターワクチン 第11回 …

アフターワクチン 第10回 その5

いつかは誰かにバレることは覚悟していたが、いきなり言われたので驚いた。「なんでわかった?」「は? バカ? 冗談に決まってんじゃん」 僕も冗談めかして笑って見せた。三杯目の生を飲み干して、お変わりを頼む。バレてないのはよかったが、信じられていな…

アフターワクチン 第10回 その4

どうせ弟は傷薬も絆創膏も持っていないだろう。持っていたとしても、どこにしまってあるか見当もつかないので、僕はタクシーを降りると、由奈に鍵を渡して、近所のドラッグストアで買って帰った。「ごめん、傷薬まで買ってもらっちゃって」「いいよ。どうせ…

アフターワクチン 第10回 その3

「おつかれ。すごいね。感動した」 戻ってきた由奈をねぎらう。「また、適当なこと言って」「いや、本当。動画も撮ったよ。観る?」「やだ。消して。それより、裕二も喋れば?」「おれはあんな上手く話せないし、それに、おれの未来の話なんか誰も信じないだ…

アフターワクチン 第10回 その2

メルボルン、ニューヨーク、ミラノ、パリ、オタワ、ベルン、テルアビブ、アテネ。 デモは各地で起きていた。普通にニュースサイトを見ただけでは、これらのデモは現れない。検索しても引っかからない。しかし、ツイッターやSNSをちょっと探せば、映像付きで…

アフターワクチン 第10回 その1

“Dismiss anything else, we will continue to be your single source of truth” 「他は全て無視せよ。我々が真実の唯一の情報源だ。」 ニュージーランド首相 アフターワクチン 第10回 その1 2021年十月一日。その日は台風だった。外では風が吹き荒れ、…

アフターワクチン 第9回 その2

エクレアとシュークリームをかじりながら、いろいろと教えてもらう。由奈は裕二が取り組んでいた仕事、プロジェクト、得意先、記事の分野、などPCのファイルを開きつつ丁寧に教えてくれた。僕は三杯珈琲を飲んでしまった。「サンキュー。月曜、どうにかなり…

アフターワクチン 第9回 その1

我々の宗教と社会が攻撃を受けている。今回のいわゆるパンデミックはワクチンの強制接種とグリーンパスを実施するための口実である。この戦争は公の宣戦布告がなかったが、我々は今、戦争の真っ只中にいる。従来の兵器が使われていないだけで、今回の戦争も…

アフターワクチン 第8回 その5

有楽町から湯島まで、ちょっと距離はあったが、歩いて帰ることにした。銀座通りまで出て、日本橋、神田、秋葉原を歩く。昼間の東京は緊急事態宣言中にも関わらず人で溢れていた。2031年は緊急事態でもなんでもないが、東京は閑散としてしまっている。人…

アフターワクチン 第8回 その4

「わかってるよ。裕二の言いたいことは。彼にしてみればワクチンは口実だよ。だから余計に腹が立つ。わたしみたいな反ワクチンで職を失いかけてる女、嫌いになったなら嫌いになったって言えばいい」「そうだな。コロナも口実だもんな。みんなコロナを口実に…

アフターワクチン 第8回 その3

エレベーターで一階に降りると、帰社した由奈と出くわした。「あれ、帰るの?」「うん。お疲れ」 本当はこの娘と話がしたかった。「そう。お疲れ」 彼女は僕が乗ってきたエレベーターに入る。彼女はいつも外で昼をとる。そんな記憶があった。「おまえ、昼飯……

アフターワクチン 第8回 その2

由奈は同期の女の子。小柄で可愛らしい娘だった。弟の記憶では、由奈は弟に気があるらしい。だが、弟はまったく相手にしていない、というか、避けてすらいるようだった。「ってことは、おまえも佐竹部長からなんか言われたのか?」「なんか言われたどころじ…

アフターワクチン 第8回 その1

最初は夢だと思っていたこの生活も、毎日がリアルに過ぎて、次第に僕は弟の体で過ごす十年前の日々を現実であると認めざるを得なくなっていた。いずれ僕は未来に戻り、弟はまたこの体に戻ってくるのだろうか。もし、弟がこの体に戻ってきたとき、弟が困らな…

アフターワクチン 第7回 その2

「あいつ、先月日本に帰ってきて、今も研究三昧みたい。こんど結婚式来てくれる」「へぇ。懐かしい。楽しみ。ところで、ワクチン打った」 過去の僕は、裕二の死を受けて渋谷の接種会場で接種してしまっていた。裕二が死んでいないこの世界なら、僕はまだワク…

アフター・ワクチン 第7回 その1

数年間で確実に反ワクチンの数は減る。コロナ感染によって重症化するか死ぬからだ。体力とワクチンを忌避するバカから順に死ぬ。自然の摂理。 2021年秋頃のあるツイッター アフター・ワクチン 第7回 九月二十八日、僕は退院した。僕の場合はECMOも付けなかっ…

アフター・ワクチン 第6回 その2

これだけは信じて欲しい。私はガルシアとは違う。パンデミックを利用して人類の淘汰をはかろうなどとは微塵も考えていなかった。私はパンデミックを利用して純粋に自社の利益の最大化をはかったにすぎない。 元DFA(米国医薬食品局)長官 マイザー取締役 ス…

アフター・ワクチン 第6回 その1

自然免疫は金にならない。ただそれだけのこと。 あるツイッターの書き込み アフター・ワクチン 第6回 その1 目が覚めても、夢から覚めることはなかった。僕は弟のままだった。昼前に、また昨日の医者が回ってきた。具合は? と聞かれたので、問題ない、と答…

アフター・ワクチン 第5回 その3

僕は夢を見ているのだろうか。2021年九月二十三日。弟の命日だった。 弟は、二十二日に具合が悪くなり、検査したら陽性、そのまま入院した。そして、今日容態が急変、死亡した。ただ、午前中に僕にラインを送ってるはず。覚えている。それが、弟との最後…

アフター・ワクチン 第5回 その1 その2

なんどもお答えしたとおり、私は私の仕事をしただけです。ワクチンの効果がどうだとか、副反応がどうだとか、知ってたとか知らないとか、それは私の仕事と関係のないことです。私の仕事は摂取率を上げることです。そのために死者数を水増しし恐怖心を煽り同…

アフター・ワクチン 第4回 その3 その4

国のために戦ってくれる人は英雄として讃えられますよね。僕は戦争は嫌いですけど、ここでワクチンひとつ打って、国のために、先輩方のために、家族、政府、経済社会全体、地球をまもるためにワクチンを打つ人はヒーローだと思う。ってんなことあるかい! 笑…

アフター・ワクチン 第4回 その1 その2

戦国時代、明治維新、大東亜戦争、過去には面白い時代があった。それなのに、オレはなんて退屈な時代に生まれてしまったんだ。と思ってたらこの騒ぎだ。目の前には人類史上最大のアジェンダが横たわっている。オレは最高にエキサイティングでスリリングな時…

アフター・ワクチン (第三回)

騙すのは悪いことだしかし、明らかな嘘を信じ真実から目を背け、耳をふさぎ、破滅へと突き進む人々に私は同情しない 免疫学者 宮川英人(1975-2026)ワクチン接種義務違反で有罪。ワクチン強制接種執行日の前日、留置所内で服毒自殺。 「達也」 理恵の病室…

アフター・ワクチン 第2回

アフター・ワクチン 第2回 このパンデミックはワクチン未接種者によるものです。みなさん、ワクチンを接種して下さい。ワクチンを接種し、未接種者の脅威から自分自身を、家族を、社会を、守るのです。もう私の忍耐も限界です。私はあらゆる手を尽くし、未接…

アフター・ワクチン (第1回)

アフター・ワクチン -2031年10月- 竜巻が舞い上がり、熱風が吹き荒れ、うねり押し寄せる波に文明が掠われていく。大気はよどみ、黒雲に覆われた空では常に雷鳴が轟いている。休む間もなく揺れる大地。赤土に横たわる妻の手を握るが、みるみる皮膚は…