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点と線 松本清張 を読んだ 感想 レビュー

 

 

点と線

点と線

 

 

 

恥ずかしながら松本作品を読むのはこれが初めてであることをここに告白する。

 

松本清張は比較的最近の作家なのかと思っていたが、実は横溝正史とほとんど変わらない。

 

松本1909-1992

横溝1902-1981

 

点と線が書かれている頃はちょうど金田一耕助が活躍している頃なのだ。

 

だから、やりとりは電報である。

 

 

ネタバレあり!

 

 

 

××省の汚職事件と絡めて行われる殺人なのであるが、見所はやっぱり時刻表だろう。これが連載されていた当時は、おそらく読者も時刻表を繰って本作品を楽しんでいたに違いない。

 

推理小説、というのともまたちょっと違う気がする。というのも、刑事の三原がとんでもない推理を思いついて読者をびっくりさせると言うよりは、三原は地道に足で情報を集めて、犯人を追い詰めていく、という感じだからだ。

 

読者は三原と一緒に捜査を行っている気分になれる。

 

感嘆すべきは松本清張の文章の上手さである。するすると水のように入ってくる。この読みやすさは司馬遼太郎などにも通じるところがある。並の作家ではこうは書けないのでだ。

 

 

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