原題はBlacKkKlansmanである。KlansmanはKu Klux Klan の団員という意味。
だから、タイトルもKが一個追加されている。
KKKは言わずと知れた白人至上主義団体である。そこへ黒人が加入するという面白い話。
山田詠美のエッセイでも黒人差別が根強く残っていたが、この時代はさらにすごくて、鉛玉を警官からぶち込まれる事件がよく起きていてた。
その前の時代はもっとすごくて、吊されて燃やされたりしていた。
今や、白人の数は減ってきていて、黒人やヒスパニックが多い。この先どのように白人至上主義は動くのだろうか。
KKKの歴史は古く、徳川時代からあったらしい。最盛期には6百万人を擁していたとも。今は1万人前後らしい。
秘密結社というが、この映画でも出てくるように、新聞広告に団員募集を載せていたり、秘密というイメージとはほど遠い。
以下、ネタバレ注意!
さて、この映画の内容であるが、全米初の黒人警官が、KKKに潜入捜査を行うというもの。しかし、黒人が直接はいるとバレるので、KKKと接触するのはユダヤ人の警官だ。
黒人警官は電話で話すだけ。黒人警官はKKKを騙すために、黒人の悪口を言いまくる。KKKは見事に騙される。しかし、嗅覚が鋭く、なかなか騙されないクランズマンもいたり、結構スリリングだ。
最後は間一髪でKKKの爆破事件を防ぐという話。
潜入捜査が杜撰だったり、KKKが阿呆すぎたり、突っ込みどころはたくさんあるが、なかなかリアリティがあって面白い。
なにか社会派映画を観たいと思っていたらおすすめかも。