山田詠美の小説が読みたくて、お勧めをググったら、これが出てきた。しかしこれ、小説ではなくエッセイ集。うむ。困った。が、もったいないから全部読んだ。
半分以上、人種差別に対する考察にあてられている。最近は人種差別はなくなってきた。浜田が顔を黒く塗って問題になったり、逆にカップヌードルは大阪ナオミを白くして問題になった。
おそらく、浜田もカップヌードルも差別心でやったわけではないだろう。ただ、当時もアパルトヘイトのような明確な差別が存在したわけではなく、黒人だから○○のような、差別と言うよりも偏見というものと山田は戦ってきたのだろう。
これを読むと、どこに相手の癇に障るポイントがあるのかわからなく、なにをしゃべれなくなってしまう。ことによると、なにもしゃべらない、ということが差別だとも受け取られかねない。
食品添加物本を読んだ後の、なにも食べられない感覚に似ている。
デカくて厳つい黒人は怖い。それを、怖がるのは差別である、といわれても怖いものは怖いのでどうすることも出来ない。走って逃げるしかないが、走って逃げても差別と言われるだろう。
この作品はの三分の1は差別とは関係ないのほほんとした話しも入っている。差別の話しが強力だったのでわたしなりの感想を書いた。
次は小説を読むぞ。