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幼な子の聖戦 木村友祐 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー

 

幼な子の聖戦

幼な子の聖戦

 

 

すばる 2019年 11 月号 [雑誌]

すばる 2019年 11 月号 [雑誌]

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2019/10/04
  • メディア: 雑誌
 

 わたしはすばるで読んだ。

 

また方言だよぉ、と辟易しながら読み進めたが、ついに来た。

 

この作品は面白い。文句なくわかりやすい。わかりやすすぎて劇画的ですらある。

 

話しのあらすじは、

人妻クラブで陰毛を剃られるなどして遊んでいる四十代の村議が、村長選に幼なじみを担いで出す。しかし、栄民党(自民党)が推薦候補を立てる。主人公は幼なじみを応援しようとしているが、人妻との淫行を隠しカメラに撮られて幼なじみの妨害工作をするように脅される。

 

主人公は純粋に脅されて妨害工作をするわけではない。幼なじみに対する嫉妬もそこには混ざっているのだ。

 

しかし、妨害工作は失敗する。そこで主人公が取る行動は……!

 

あらすじが書けるめずらしい候補作品である。今回あらすじが書けるのはこの作品と「最高の任務」くらいではないだろうか。

 

わたしはこの作品が芥川賞を受賞すると思う。

 

ただ懸念点がいくつかある。

 

先ずひとつが、わかりやす過ぎる点である。芥川賞的な教養がない、とでもいおうか、芥川賞作品は下ネタ大好きであるが、その下ネタを芸術であると強弁するようななにかがある。この作品は純粋に下ネタで全開加速している。そこが厳しい。

 

もうひとつが、「明治に日本を戻す会」なる「日本会議」を彷彿とさせる団体が出てきて平気で違法行為をやる狂った団体のように描かれている。

 

これはさすがに拙いのではなかろうか。受賞してベストセラーにでもなったら問題になると思う。p49「今の内閣の閣僚は全員そこに所属している」などは大丈夫なのだろうか?

 

わたしは青森県の選挙区事情には疎いが、こんな感じなのだろうか? ちょっと青森県をバカにしているようなきらいもある。

 

発表は15日と聞いている。

今回は5作品全て読むことが出来た。

 

ずばりわたしの予想は、この「幼な子の聖戦」が受賞である。でなければ、今回は受賞作無し、だろう。

 

さて、15日が楽しみだ。

 

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