文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

車なんか走ればなんでもいいのか?

「車なんか走ればなんでもいい」

 

こう言い放つ人は少なくない。

これに類する台詞として、

「服なんか着られればなんでもいい」

「食い物なんか腹がふくれればそれでいい」

「ペンなんか書ければなんでもいい」

「女なんかやれれば誰でもいい」

「男なんか金持ってくれば誰でもいい」

 

これらは真理なのだろうか。

おそらく、半分は本音で半分は満たされぬ現実への当て付けである。葡萄を採れなかった狐が、「どうせあの葡萄は酸っぱい」というのと同じだろう。

 

本当はフェラーリが欲しいし、サビルローで仕立てたいし、三つ星レストランで食事をしたいし、中屋万年筆が欲しいし、器量も気立てもいい女と付き合いたいし、尊敬に値する立派な男と結婚したいのだろうが、そうは問屋が卸さぬので、半ば負け惜しみなのである。

 

手に入らぬ物を求め続けるのは悲しいしつらい。

 

だからといって、人生負け惜しみで暮らすのもそれはそれで悲しい。すこしでも人生にこだわりを持った方がいいのではなかろうか。

 

所詮、われわれはいずれ死ぬのである。だから、「人生なんて死んでしまえばみんな同じ」とは真実であろうが、人間は真実のみにて生きるにあらず、である。

 

ちょっと人生を噛みしめれば、色即是空などはもったいぶって言われるまでもなくわかることだ。色即是空とわかった上で、いかに生きるのか、が問題である。

 

うむ。このロジックはオープンカー購入に使えそうである。