恩赦55万人決定=3年経過罰金刑に絞る-即位礼の22日実施・政府:時事ドットコム
今回の恩赦は政権の政治的ダメージが大きいのではなかろうか。
たしかに、恩赦という制度は昔からある。慣例に則ってやらなければならないのはわかる。しかし、公選法違反者とか道路交通法違反者とか、とかく世間から蛇蝎のごとく嫌われている種類の犯罪者を赦すというのは違うのではなかろうか。それも、五十五万人である。
そもそも、恩赦は政治犯にこそ適応すべきものなのだ。反政府活動で捕まっている活動家を大きな心を持って赦すからこそ恩赦であり、権力者が超法規的に行うからこそ恩赦なのである。
それと比べ、今回の恩赦は惰性的というか、単に犯罪者が得をするだけのようなイメージが払拭できない。それに、今ほど犯罪者に対して世間の目が厳しくなっている時代もないと思う。
「罪を犯した者の改善更生の意欲を高め、社会復帰を促進する見地から恩赦を実施する」
などというが、道路交通法の故意ではなく過失なら、更正の意欲もなにもないだろうし、こすっからい公職選挙法違反者なら次はもっと上手くやろうとしか考えない。
もうこんな時代にそぐわない制度は廃止した方がいい。それか、政治犯に限定すべきである。