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ラストエンペラー を観た。感想、レビュー。

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↑昨日、なんとブログ村、小説家カテゴリーで1位を獲得した。

今日はまた二位に下がっていたが。

 

昨日百均で6商品カゴに入れてレジに並んで、650円出して待ってたら、会計が660円だった。ちきしょう。

 

以上余談。

 


 

ラストエンペラー [Blu-ray]
 

 

名作と呼ばれるだけのことはある。3時間近い大作(ディレクターズ・カットは三時間半だ)であるが、まったく飽きさせることなく、吸い込まれるように映画を見入ってしまった。

 

内容はラストエンペラー、溥儀の一生である。溥儀は1906年生まれ。1908年に皇帝になるが、1912年に辛亥革命清朝が倒れ、形式だけの皇帝となってしまう。だが、まだ6歳の子供である。自分は皇帝だと思っている。

 

そこに、弟の溥傑がやってきて、「兄さんは皇帝なんかじゃない」とばらしてしまうのである。溥儀は皇帝でないことを知って、統治することを望むようになる。

 

史実をほぼ忠実に追っているので、シナリオ=史実をここに記すことは意味がない。映画の特徴を記そうと思う。

 

まず、甘粕の役を坂本龍一がやっているところが見所だ。坂本龍一はご存じの通りいわゆるリベラル左翼である。それが、大杉栄を殺害した憲兵甘粕正彦役を演じている。極右中の極右である。

 

「日本人は地球上で唯一神聖な民族である。故に満州、アジアを支配する」

 

などと叫ぶ役である。なぜ、坂本にこの役をやらしたのか、また坂本が受けたのかわからない。皇后と不倫して射殺される運転手の役の方がまだよかったのではなかろうか。

 

wikiを見たら、最初監督は甘粕の自殺を切腹にしようとしていたらしい。それを「さすがに切腹はない」と坂本が窘め、拳銃自殺にした。本当の甘粕は青酸カリ自殺だ。

 

しかし、2歳から紫禁城で、何一つ苦労することなく、皇帝として育てられたとしたら、もはや皇帝以外にはなれないのではなかろうか。満州国崩壊後は中国共産党に捕まって投獄されてしまう。そこで囚人として扱われる。皇帝から囚人である。よく耐えられたと感心する。

 

無から皇帝になった人間は多いが、皇帝から無になった人間は少ない。慶喜にしろ、無にはなっていないわけである。

 

ただ、一点、この映画に不満を述べさせてもらえば、中国人がみんな英語を喋っていることである。日本人はちゃんと日本語を喋るのに、溥儀は生まれてから死ぬまで英語で話す。違和感満点である。

 

 

 ディレクターズ・カット版はなんと3時間半もある。

ラストエンペラー ディレクターズ・カット [DVD]

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