カリモク60はカリモクロクマル、と読むという知識を以前の投稿でひけらかした。
相変わらず、わたしは椅子を探しているわけであるが、その中でマルニ60というものが出てきた。マルニも家具屋である。
はて、マルニ60はなんと読むのかと探ればなんと「マルニロクマル」ではないか。どうも怪しい。さらに調査すると、60ヴィジョンなるコンセプトのもとに作られたものらしい。
家具だけではなく、風呂桶とか腰掛けとか、乾パンまであった。
この世は知らないことだらけである。
60年代はマーケティングを無視して、メーカーが作りたいものを作っていた。その古き良き時代のものを現在に再現、というのがコンセプトらしい。
これが本当かどうかはわからない。マーケティングを無視していたというよりも、マーケティングの手法が確立していなかったので、結果、作りたいものを作らざるを得なかったのではなかろうか。
北欧の家具が面白いのは、デザイナーと職人が同一で、日本のようにデザイナーと職人が分業となっていないのだという。
これは、音楽にも言えることかも知れない。クラシック音楽は、もともと作曲家と演奏家は同一であったが、あるころから、作曲家と演奏家の分業が進んだ。その結果、つまらない作品ばかり生まれるようになり、演奏家と作曲家が同一のポップスが流行はじめた。
自分が弾かないとなると、理想ばかりが先行してとんでもないものが出来上がる。家具も同じで、自分で作らないとなると、とんでもないものをデザインしてしまうのだろうか?