文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 

厳しさ 羽田圭介 を読んだ。

remymartin-fathersday.com

 

羽田圭介が書いたレミーマルタンプロパガンダ小説である。

 

テーマは父親とレミーマルタン。これをどう料理するか。小説家の腕の見せ所であろう。

 

読み終わって感じたのは、下手ではないが、そんなに上手くできているとも思えない。

 

無理くり感が半端ないのはそういうオーダーだからしょうがないとして(しかし、そこを自然に書いてこそプロだとも思うのであるが)、まず、レミーマルタンがそれほど美味しそうではないのだ。

 

せっかくのレミーマルタンがその他大勢の酒とあまり変わらない印象なのだ。おそらく、作者が酒を飲まないか、もしくは、それほど美味しいと思わなかったかのどちらかだろう。

 

わたしは前者だと思う。酒飲みなら、酒を無駄に熱く語るのだ。

 

そして、父の扱いである。父の日だからちょっと高い酒=レミーマルタン、というのはいかにも安直に過ぎるであろう。

 

酒飲みが一番困るプレゼントが、全く酒を解さぬ者が適当に選んだ「酒」をもらうことである。酒にはストーリーがあるのに、そのストーリーをガン無視して酒だけホイと渡されても、困ってしまうのだ(たまに凄い当たりもあるが)。

 

はっきり言ってレミーマルタンは超高い。しかも、ブランデーはウイスキーよりも取っ付きにくい。買ったはいいがブランデーは苦手でした、となりかねない。果たして、贈答品としてレミーマルタンが飛び交うことがあるか否か。