文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

ドラえもん わたしと最強の魔法使い

地球の平和を守るため、ドラえもんたちと駅へ続く道を歩いていた。すると、道の向こうに仮面をつけた魔法使いが立ちふさがる。あいつはめちゃくちゃ強い。どうやったらあいつを倒せるのか。わたしはノーアイディアだ。のび太くんたちも困っているようだった。

「ここはぼくが引き受ける! のび太くんたちは先に行ってて!」

ドラえもんは真剣なまなざしで言った。
わかった、とわたしたちは回り道をして駅へと走った。
無事駅までたどり着いた。戦いの音は聞こえない。静かなものだ。わたしたちはホームのベンチに腰を下ろす。電光掲示板を見れば、電車がくるまであと4分だ。

ドラえもん、大丈夫かな」

ともらしたわたしのつぶやきを拾うように、のび太くんが、

「大丈夫だよ。ぼくらがいないと、相当えげつない使い方するからね」

ジャイアンスネ夫、しずかちゃんも頷いていた。
確かに、彼はピンチを切り抜ける道具がいくらでもあるにもかかわらず、出し惜しみしたり、見当違いの道具を出したりしている。彼が本気になれば、それこそ世界などは赤子の手を捻るようなものであろう。そして、のび太くんたちはそのことを知っていて、冒険を楽しんでいるのである。
心配をして損をした。そんな夢を見た。