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ルックスライク を読んだ

 

 ↑連続短編。ルックスライクはこの中の一遍。

 

連続短編の一つなので、これだけで評価していいものか迷う。この作品だけでは、単に父親の昔話と、息子の現在が交差するだけで、しかも、途中からうすうすわかってくるので、予定調和で終わり、なんとなくフラストレーションが溜まる。

だが、このルックスライクは連続短編の一つらしいので、その前後の話があればまた別の感想を持つと思う。

連続短編と、短編は別物だとおもう。この「日本文学100年の名作第10巻」には、連続短編の中から、切り出された作品が多いが、連続短編の中の一つを、短編として読むのはいかがなものであろうか。作者がバリバリ存命中活躍中なので、連続短編のうちの一つを載せて、本体を売ろうと画策しているのでは、などと勘ぐってしまう。

ルックスライクはそういうわけで、正しい評価は下せないと思うのだが、文章や比喩や会話などは一級品である。例えばこんな感じだ。

【「仮面ライダーにストロンガーっていうのがいたんでしょ。何代目かに」と織田美緒は、徳川家の将軍の話をするかのように言う。】