ネタバレ注意
井伊家に、切腹をしたいから庭を貸してくれ、という武士がやってくる。当時、狂言切腹というのが流行っていた。関ヶ原が終わって失業武士が続出。食い詰め浪人となる。そんな落ちぶれた武士が、「かくなる上は生き恥をさらすことなく、武士らしく腹を切って死にたいから庭を貸してくれ」と大名家にお願いに行く。
すると、大名が、「見事な覚悟」と感服して家臣に取り立てられた、という噂が広まって、我も我もと大名家に行って「腹を切る」という落ちぶれ武士が続出した。
瑛太もそんな一人だと思ったらしく、井伊家は瑛太を本当に切腹させてしまう。
海老蔵がその二ヶ月後に井伊家を訪れ、切腹したいので庭を貸してくれ、と瑛太と同じことを言う。しかし、瑛太と海老蔵は知り合いで……。
というのが前半で、ここまでは観ていてはらはらする。
その後、瑛太と海老蔵の関係が克明に描かれるのであるが、これが長い。しかも、貧乏人の暮らしをこれでもかと悲惨に描くので、観ていて気が滅入ってしまう。とにかく不幸なのだ。
最後の殺陣は圧巻で暴れん坊将軍のテーマ曲がよく似合う。海老蔵無双で爽快。結局討たれるが。
凹んでいるときは観ない方がいい。元気なときに観るべし。