Yoshinori Hoshi Official blog

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログです。映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係など、思うところをほぼ毎日更新してます。

学生のスーツとその着こなし

スーツは斯く着るべしというサイトを作っている。シャツで止まってしまっているが、現在タイを執筆中である。だが、これがなかなか捗らない。

 

で、このブログで書いているような、独善的なダンディズムに対する試論を載せながら、平行してタイや靴といった具体論を載せようと思う。

 

第一弾は「学生のスーツとその着こなし」である。彼らの着こなしはユニークで参考にはならないが面白い。

 

以下、スーツは斯く着るべしからの転載である。

 

 学生のスーツとその着こなし
 
 学生は示し合わせたように紺のダークスーツを着ている。控えめなストライプもいれば、無地の濃紺もいる。ネクタイはストライプ。ドレスシャツは白。靴はストレートチップ。就活がまだの学生も、就活に使えるものを選んだという。
 
 そのスーツどこで買った? と聞くと、量販店やデパートがほとんどである。おそらくは、ネクタイも靴もその時合わせて選んだのだろう。というよりも、就活に使えるもの、と店員に伝えて、選んでもらったものだろう。ネクタイも一本しか持っていないようで、いつも同じのを絞めている。オーバーサイズのものが多いが、アイテムは間違えていない。繰り返す。アイテムは間違えていないのだ。
 
 そんな最近の学生に、「君はどう成長したい?」と聞けば、少なく見積もっても十人中八人は「コミュ力をアップしたいです」と返ってくる。コミュ力は就活に必要なのだそうだ。
 
 コミュ力とはコミュニケーション能力の略称で、社交性に似てはいるが少し違う。社交はエレガントなニュアンスがあるが、コミュ力は野暮である。社交は自分が立派な人間であることを示すことが主であり、相手がどう思うかは副次的なものに過ぎない。コミュ力は逆で、相手がどう思うかに重きが置かれている。だから、会話も内容より表面の美しさが重要で、質問も疑問に思った点を質問をするのではなく、相手が喜ぶ質問をしなくてはならない。
 
 わたしとしては学生を経営者等と会わせたとき、もっと本質的な会話や議論をしてもらいたいのだが、出てくるレポートはこんな感じだ。
 
反省点:会話の最中に沈黙が生まれてしまった。笑うべきタイミングで上手に笑えなかった。質問をして困らせてしまった。あまり喜ばせることが出来なかった。敬語の使い方を勉強する。空気を読めるようにする。
 
 会話の最中に沈黙が生まれるのは悪いことではない。笑うべきタイミングなどない。面白ければ笑えばいいのである。質問をして相手が困ろうともそれは相手の問題でありこちらには関係ない。敬語の使い方は確かに勉強した方がいいかもしれない。
 
「そんな阿諛追従のようなことをしてどうすんの?」
「いえいえ、重要なことですから」
「どうせバレるぜ」
「大丈夫です。上手くやります」
 
 わたしはまともに就活をしたことがないので、学生の就活にかける熱意がわからない。
 
 正直、コミュ力が高い学生の方が手に余る。調子だけよく、真意が読めないからだ。学生や新入社員に一番求められているのは謹厳実直と根性で、詐欺会社でもない限り、コミュ力などは二の次だろう。
 
 さて、そんな学生はスーツを着ているが、本人がちゃんと着ているつもりでも、知識とスキルがないので不格好なことが多い。クリースラインが消えてるくらいは序の口で、ネクタイのノットが異様に巨大だったり、時計が偽物のGショックだったり、ベルトが長すぎてセンターベントから飛び出していたり、二つボタンジャケットの下のボタンだけを留めてたりする。列挙すればきりがない。
 
 ジャケットの下のボタンだけを留めるのは、ドレスダウンを協調するときに使う技か、さもなければ太ってしまい下しか留まらない場合である。太ってもなければ、全体の調和からしてわざとドレスダウンをしているとは思えない。
 
「なんで下を留めてるの?」
「ジャケットのボタンは一つだけ留めると教わりました」
 
 このレベルは意外に多い。
 
 確かに、ジャケットのボタンは一つだけ留める。正解である。だが、もし、このまま面接に行ったら、面接官に誤ったメッセージを送ってしまうことになる。
 
 会話にしろ服装にしろ、自分の意図しないメッセージを送ってしまったのならば、それは失敗である。まずはなにがもっともオーソドクスであるのかを知らなければならない。なので、誤解の余地がないくらい、オーソドクスなスーツの着方、就活にどんな格好で臨んだらいいか、このサイトでは解説を試みている。
 

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