昨日アップしたカビは全部除去して、オイルを塗って今日履いていた。夕方レストランに行ったら、夕立である。雨はすぐに止んだのだけれども地面は濡れていた。濡れた地面の上を歩く羽目に。ついていない。
アクシデントもダンディズムをやっていくうちの一つの楽しみなのかも知れない。どうでもいい合皮の靴しか履いていなかったら、雨上がりだろうが何だろうが気にもしないだろう。
いまの色々なものは便利になりすぎている。人々も便利を追い求め、手入れなどする必要のないもの、気を遣う必要のないものが溢れている。しかし、ものに対して気を遣うことはそんなに悪いことではないし、そのことによって、例えば地面が濡れていることの意味を思い知らされたりするわけだ。
便利でないということは、人間の対応が必要であるということであり、その必要とは他の存在との関わりである。便利は人間と他の関わりを消失させてしまっている。他の存在と関わるということは、面倒なことではあるかも知れないが、その関わりによって自己もその他大多数の存在のうちの一つだということを再認識できる。これは、そう悪いことではなく、生きる意味と言えば大げさであるが、生きる過程を味わう、そんな満ち足りた関わりを得ることが出来るのだ。
とはいうものの、カビて欲しくないというのは、率直な感想であり、ゆえに乾燥させている。