文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

エクス・マキナを観た

最近AIを題材にした映画は多い。ただ、この作品はAIを題材にしたというよりは、愛が真実か偽物かをテーマに扱っていると捉えた方が良い。もしAIがテーマなら、単にAIが暴走して脱出するだけの下らない作品だ。AIっぷりを期待して観ると拍子抜けする。先日観た「鑑定士と顔のない依頼人」と同じ、惚れた女に騙されるという構造。鑑定士と顔のない依頼人の方が遙かにエンターテイメントだ。

わたしの中でAI映画の白眉はオートマタである。実に深い。オートマタもAIが如何に人間の手から脱するかを題材にしているが、AIに限界値を設定して、そのプロトコルを書き換えてはいけない、という制限を課している。だが、その制限が破られAIが暴走する。

なぜ、その制限が破られたのか、というミステリーがあり、さらに、邪悪な人間と、純粋なAIという対比を用いて、観客がAIに感情移入するような脚本となっている。

それに比べるとエクス・マキナは単に何を考えているかわからないAIが出てくるだけで、何を考えているのか分からないのは人間も同じであり、べつにエヴァがAIでなくともこの作品は成立してしまい、とってつけたようなAI設定が薄っぺらく映るのだ。

だから、ネイサンも実はAIだった、などというオチを勝手に想像していたが、そんなオチすらもなく、アリシア・ヴィキャンデルは可愛いなぁなどと思っているうちに終わってしまった。容赦なく扱き下ろすならば、エヴァがAIでなくとも成立するが、AIがアリシア・ヴィキャンデルでなければ成立しない作品。

amazonビデオで観たのであるが、HDが399円。SDが299円で、うちのパソコンではHDは無理なのに、399円の方を買ってしまった。その他の購入オプション、をクリックすると、SD購入できる。今だとクーポンがついていて200円オフだ。

 

 

 

 

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