人工知能との恋に落ちる映画。人工知能映画なのでSFの棚にあると思いきや、ラブストーリーの棚にあった。内容も、AIが問題になるというよりも、恋という感情を問題にしている作品であった。
恋愛という人間の感情を浮き彫りにするために、マシーンという本来感情を抱かないニュートラルな存在と対比させている。
主人公に感情移入しやすい構造になっていて、感情移入して観ていたのだが、ふと気づいたとき、恋愛とは決して順風満帆であることが恋愛の目的というか、理想ではないということを思った。
主人公が色々人生や恋愛で悩む、その悩みにこそ筆舌に尽くしがたい恋愛の魅力を感じた。それは、恋愛に限らず、人生にも当てはまることだと思う。この、幸福を望みつつも、幸福であり続けることに耐えられない人間という存在は、AIやスーパーインテリジェンスとは違う存在なのだろうか。