ビスポーク、ス・ミズーラ、オーダーメイド、注文誂え。これらは全部同じ意味である。違うのは語感である。
注文誂えの背広、と、ビスポークのスーツというのでは感覚がまるで違う。
オーダーメイドは読んで字のまま、直訳で注文誂えだ。
ビスポークはbe spoke で会話が介在するという意味。
ス・ミズーラはSu Mizuraと書き、意味はオーダーメイド、テーラーメイド。である。語源は調べたが分からなかった。
さて、これらをどのように使い分けたらいいだろうか。なんか、服もワインの世界と似ているような気がしてきた。
ワインの世界はその道を知っている人と話すときは、専門用語、産地名、葡萄の品種などの固有名詞を駆使して楽しむ。しかし、ワインをただの酒の一種だと思って呑んでいる人と話すときは、「おいしいですね」とか、「いい香りがしますね」以上のことは言わない。
服もそれを趣味としている人と話すときは、ビスポークとか、ス・ミズーラなどの言葉を適宜用いて会話を醸成するのがいいのかもしれない。これらの言葉を聞いたこともないであろう人と話して、「どういう意味ですか?」などと尋ねられたらダサいこと極まりないであろうから。