文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

あり得ない……(泣)

調子こいて高い靴を買った。履き心地は相当悪い。一年くらいは我慢して履かないといけないっぽい。

まぁ、ドレスシューズで運動をするわけでもなければ長距離を歩くわけでもないので、履き心地よりも格好良さを優先すべきなのは分かっている。ブラウンのストレートチップだ。これは落合先生の言に従ったわけである。靴というのは革の芸術である。本当に美しいのだ。靴が美的存在であるということを、この靴を持って初めて実感した。

電車に乗って、「ははは、この車両でオレ様ほど高い靴(注・ビスポークほどは高くはない)、美しい靴を履いているやつはおるまい」などと一人で悦に入っていた次第である。

初日は帰ってきてまず靴磨き。ぴっかぴかに磨いて、しばらく見とれていた。

そして二日目。

駅まで車で送ってもらった。車はUターンしなければならないので、砂利の駐車場に止めてもらった。

余は駐車場に美しい靴で降り立ち、背筋を伸ばし数歩、駅の方へ歩いたとき、足が何かに引っかかって転倒しそうになった。

砂利の駐車場には罠が仕掛けられていた。高さ10㎝、横に1メートルくらいの錆びた針金が地面から生えているのだ。それに引っかかった。

「なぜ、このようなところに罠が!?」

問題は靴である。ガクンっ、と引っかかったので、靴に針金で刷られた跡がついて、トゥの革が削れてしまった。あり得ない! なぜ! 理不尽!

家に帰ってブラウンの塗料入りシュークリームを塗ったが、跡が完全に消えることはなかった。履いていればいつかは傷が付くこともあると思う。でも、二日目って早すぎないか?