(100日連続更新34日目)
苫米地英人の本は簡単ですらすら読める。だが、新・福音書の後ろ4分の1はえらく難しい。難しいので読まずにとっておいたが、今朝方しっかり読んだ。
ゲーデルの不完全性定理や量子力学の不確定性原理などを用いて、情報空間と物理空間、神の存在、自由意思、等々についての説明をして、……結論はいつもと同じ「夢は叶う」で終わる。
そこに至るまでの理論付けが本書は細かい。
以前、時間は過去→現在→未来、というユダヤキリスト教的時間軸で流れているのではなく、未来→現在→過去という風に流れていると書いた。宝くじを間違えて買って、当たれば過去は是、外れれば過去は非、という具合に、現在によって過去の情報は書き換えられる。
新・福音書の後半はこのことが詳しく書いてある。
哲学の「存在は抽象から物理に流れる」と未来→過去の時間軸の考え方は同じだというのだ。人間は抽象的な概念から具体的な何かを作り出す。プラトンのイデアみたいなもの。
時間も同じで、未来は抽象度が高い。我々は高い抽象度の未来を利用して、抽象度の低い現在を生み出している。故に、夢は叶う。のだろうか。