(100日連続更新17日目)
心理学者の内藤誼人氏がお勧めしていたオプティミストはなぜ成功するか。この本はなかなか面白かった。まず、オプティミストとペシミストの比較から始まる。質問票を用いて、それに答えていくと、どのくらいのオプティミスト度かペシミスト度かがわかる。
著者は、この識別方法を用いて、スポーツ選手や政治家の言葉を分析する。すると、スポーツ選手も政治家も、オプティミスト度が高い方が勝率が良いのである。保険の外交員などは、オプティミスト度が高い人間でないとやめてしまうという。
本書はオプティミストになる方法が書かれている。ちなみに、逆に適用すればペシミストにもなれる。
人間は出来事を分析して納得するというプロセスを踏む。分析に変化を加えれば納得も変わるという寸法である。
例えば、遅刻してしまったという出来事がある。これをどのように解釈するかで、オプティミストかペシミストか分かれる。もし、遅刻したことを、
自分はいつも遅刻してしまう(普遍的)、自分は時間が守れない人間なんだ(個人的)
と解釈した場合、これはペシミストだ。
昨日夜更かししたから遅刻した(特定的)、夜更かしさせるような面白い番組が悪いんだ(外部的)
と解釈した場合はオプティミストである。
キーワードは、
A群 普遍的、永続的、個人的
B群 特定的、一時的、外部的
である。ポジティブな出来事か、ネガティブな出来事かで、A群とB群を使い分ける。遅刻したというネガティブな出来事にはA群を当てるとペシミストに、B群を当てればオプティミストに。
では、ポジティブな事例。山を張ったテストが当たった。
たまたま山を張ったところが当たった(特定的)、自分は運が良かっただけだ(外部的)
と解釈すると、ペシミスト。
いつも山を張ると当たる。今度も当たる(普遍的)、やっぱり自分には出題を見抜く才能がある(個人的)
と解釈するとオプティミストだ。
要約すると、ネガティブな出来事にA群をあてるとペシミストになりB群を当てるとオプティミストになる。
ポジティブな出来事にA群を当てるとオプティミストとなりB群を当てるとペシミストとなる。
単純だが面白い。
オプティミストはなぜ成功するか [新装版] (フェニックスシリーズ)
- 作者: マーティン・セリグマン
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2013/01/19
- メディア: ペーパーバック
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