文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 

02 小説作品

第161回芥川賞受賞作 むらさきのスカートの女 を読んだ。

ちゃんと文藝春秋を買って読んだ。 噂で聞いた話だと芥川賞の選評が他の候補作品をボロクソに言っているというので、それも興味深い。しかし、選評を読む前に、私自身の作品に対する感想を書きたい。 ネタバレ有り。 むらさきのスカートの女、あらすじは、む…

埼玉文学賞2018受賞作 見張り塔 を読んだ。

2018年度彩の国・埼玉りそな銀行埼玉文学賞|埼玉新聞 埼玉文学賞の小説部門は、普通の小説賞とはちょっと違って、埼玉県民は題材はなんでもよいのであるが、埼玉県民以外は、埼玉の事物、風土、歴史など、埼玉と関連する作品でなければならない。 わたしは…

第6回 星新一賞 SING×レインボーを読んだ。

第7回 日経「星新一賞」公式ウェブサイト 星新一賞は受賞作全て無料で読めるようになっている。 【全1-6セット】日経「星新一賞」受賞作品集 - honto電子書籍ストア ただ、hontoのビューワをインストールしなければならない。スマホならばアプリとかあるの…

田山花袋の蒲団を読んだ 感想 レビュー

蒲団 作者: 田山花袋 発売日: 2012/09/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 自然主義文学の代表のようにいわれている作品である。だが、もし、なにも予備知識なしでこの作品を読んだらどのように感じるだろうか。とくに、なにも変なものは感じ…

箱の中の天皇 赤坂真理 を読んだ 感想 レビュー

箱の中の天皇 作者: 赤坂真理 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2019/02/13 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 30日の夏の文学教室に行くので予習をした。 夏の文学教室 - 日本近代文学館 マリという主人公が、夢の中でマッカーサーに会っ…

五つ数えれば三日月が を読んだ。感想。レビュー。芥川賞を予想する!

語り手は林さんという30才の台湾人女性。作者だろうか。大学院時代の友人と五年ぶりに会い、中華を食う。 大学院時代の友人である浅羽は、台湾人と結婚して日本語教師をしている。 近年、越境文学というのが流行っているのか、夏の文学講座のテーマも「越境…

ラッコの家 古川真人 感想 レビュー 第161回芥川賞候補作

九州福岡が舞台。いや、正確な舞台は九州福岡にあるとある一軒家が舞台。 タツコの家には二人の姪がやってきて、その姪の子どももやってくる。 タツコは高齢者である。姪の子どもが社会人ということからしても、姪も50代だと考えられる。 九州地方の方言がこ…

高山羽根子 カム・ギャザー・ラウンド・ピープル 感想 レビュー

すばる 2019年5月号 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2019/04/05 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 第161回芥川賞ノミネート作品である。古市氏同様、この人も前回に引き続きのノミネート。 タイトルのカム・ギャザー・ラウンド・ピープルとは、…

百の夜は跳ねて を読んだ。感想 レビュー

本作品は第161回芥川賞のノミネート作品である。古市氏は二度目のノミネート。 新潮 2019年 06 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/05/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 作品のあらすじは、高層ビルの窓の清掃人である主人公が…

厳しさ 羽田圭介 を読んだ。

remymartin-fathersday.com 羽田圭介が書いたレミーマルタンのプロパガンダ小説である。 テーマは父親とレミーマルタン。これをどう料理するか。小説家の腕の見せ所であろう。 読み終わって感じたのは、下手ではないが、そんなに上手くできているとも思えな…

陽炎の辻 佐伯泰英 感想 レビュー

陽炎ノ辻 居眠り磐音(一)決定版 (文春文庫) 作者: 佐伯泰英 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2019/02/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 歴史小説は書いたことがあるが、時代小説は書いたことがなく、なんとなく時代小説を書きたいなと思って…

美しい顔 北条裕子 感想 レビュー

もういい加減「平成最後の○○」も飽きてきたところで、平成最後の投稿。 「美しい顔」を読んだ。 前回の芥川賞にノミネートされて、剽窃騒ぎが起きてあえなく落選した作品だ。だが、わたしはこの作品、圧倒的な作品だと思った。 あんな剽窃騒ぎさえ起きなけれ…

梟の城 司馬遼太郎 感想 レビュー

梟の城 (新潮文庫) 作者: 司馬遼太郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1965/05/04 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 19回 この商品を含むブログ (57件) を見る 司馬さんの初期作品。まだ本格的な歴史小説を書く前かも知れない。 この作品は昭和34年の作…

さざなみ軍記 井伏鱒二 感想 レビュー

さざなみ軍記・ジョン万次郎漂流記 (新潮文庫) 作者: 井伏鱒二 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1986/09/29 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (7件) を見る 小説教室の中でも触れられている。 いかに、小説にリアリティを持た…

戦場のレビヤタン 第160回 芥川賞候補作品 感想 レビュー

民間軍事会社の社員が、中東の石油プラントの警備につく話。 設定はかなり萌えるのであるが、ドンパチはほとんどない。 心に空虚を感じる人間が、中東の戦場に赴く、その機微を描いている。現代的なテーマ設定である。 前回レビューした町屋良平の 1R1分34秒…

1R1分34秒 町屋良平 感想 レビュー 第160回芥川賞候補作品

「青が破れる」も読んだが、正直この人の作品は苦手である。だから、わたしの評価はどうしても辛口になるので、そのことをまず断っておく。 青が破れる を読んだ - 文学・文具・文化 趣味に死す! 1R1分34秒はボクサーの話である。 デビュー戦をKO勝ちして以…

ジャップ・ン・ロール・ヒーロー 鴻池留衣 感想 レビュー

正月二日目。みなさんはなにをしてお過ごしだろうか。 わたしは三箇日は暇である。というか、なにもしないと決めている。だが、なにもしていないと不安の気持ちで一杯です。悲しきかな人生。小説でも読むしかない。 さて。 ニムロッドに引き続いて読んだのは…

ニムロッド 上田岳弘 感想 レビュー 芥川賞候補作たち

大晦日である。あと5時間すこしで今年も終わる。というより、今年も終わってた。人生、後悔という波がひっきりなしに打ちつける。来年こそは……っ! 第160回芥川賞候補作が発表された。結構前だが……。 以下の通り。 上田岳弘(うえだ たかひろ) ニムロッド …

ものがたり 北村薫 感想レビュー

日本文学100年の名作第8巻1984-1993 薄情くじら (新潮文庫) 作者: 池内紀,松田哲夫,川本三郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/03/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る ↑これに収録。 北村薫。男である。現在68才である。 「ものがた…

夏草 大城立裕  神無月 宮部みゆき  感想レビュー

本題の前に、ブログ名を変えた。 前の単に「オフィシャル・ブログ」というタイトル。 暫定で付けたつもりが、気がつけば5年である。長い。 ついに変えた。 だが、これもあんまりなぁ。来年からなんかこう、新しくしたい! みたいな。 あと、記事の表示数を1…

白いメリーさん 中島らも  鮨 阿川弘之  感想レビュー

日本文学100年の名作第8巻1984-1993 薄情くじら (新潮文庫) 作者: 池内紀,松田哲夫,川本三郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/03/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る 両方ともこれに収録。 白いメリーさん すごく面白い作品であるの…

阿部一族 森鴎外 感想レビュー

阿部一族を読んだ。 森鴎外は文句なしの文豪である。 またストーリーテラーでもあると思う。阿部一族、大正二年の作品であるが、いま読んでも面白い。当時は、乃木将軍の殉死が世間的な話題となっていて、それに呼応する形で書かれたとか。 阿部一族は殉死に…

木曜=文学 ダス・ゲマイネ 太宰治 感想・レビュー

虚構の彷徨 / ダス・ゲマイネ (講談社文庫) 作者: 太宰治 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1973 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 太宰の迫力を存分に味わえる作品。言葉の力が押し寄せる。かなり初期の作品である。 ダス・ゲマイネはドイツ語。d…

きことわ 朝吹真理子 感想レビュー

きことわ (新潮文庫) 作者: 朝吹真理子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2013/07/27 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (11件) を見る 読みにくくはないが、なんとなく難解な小説である。 ラジオで著者は二人の物語りを書きたかったと言っている。貴子も…

ひよこの眼 山田詠美 感想 レビュー

日本文学100年の名作第8巻1984-1993 薄情くじら (新潮文庫) 作者: 池内紀,松田哲夫,川本三郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/03/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る ↑これに入っている。 ネタバレ注意 名作過ぎる。話の内容は単純…

木曜小説 出口 尾辻克彦  掌のなかの海 開高健 感想 レビュー

日本文学100年の名作第8巻1984-1993 薄情くじら (新潮文庫) 作者: 池内紀,松田哲夫,川本三郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/03/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る ↑両方ともこれに入っている。 出口 尾辻克彦 この作品をどう評す…

木曜小説 力道山の弟 宮本輝 感想 レビュー

日本文学100年の名作第8巻1984-1993 薄情くじら (新潮文庫) 作者: 池内紀,松田哲夫,川本三郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/03/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (5件) を見る ↑これに収録されている。 宮本輝の名前はよく知っている。芥川賞…

木曜は小説  限りなく透明に近いブルー 感想 レビュー

村上龍のデビュー作であり、芥川賞受賞作でもある。 今読んでもなかなかのパワーがある。リュウが十九歳という設定に現代的には無理を禁じ得ないが、当時(七十一年)ごろはああいう十九歳がいたのかもしれない。 内容はヤク中の若者たちがラリッて暴れ回ると…

ピエタ 感想 レビュー

「イタリア人は美しいことを何よりも優先するの。どんなに便利でも、きたないものはだめ。それに、性能のいいものは美しいって信じている」 名台詞である。 この作品は名台詞や哲学的な考察、そういったものがちりばめられている。 とくに、ピエタ像の話し。…

梯子の森と滑空する兄  アップリンク  感想 レビュー

マリコ/マリキータ (角川文庫) 作者: 池澤夏樹 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2006/05/25 メディア: 文庫 クリック: 9回 この商品を含むブログ (25件) を見る 梯子の森と滑空する兄 ずいぶん会っていなかった兄が突然町長になっていた。というところか…