芥川賞候補作をすべて読み、受賞作を予想した。
わたしが受賞を予想したのは「幼な子の聖戦」であった。
実際受賞したのは「背高泡立草」
わたしはこの作品は受賞しないと思っていた。
作品に対する詳しいレビューは以下を参考にしてほしい。
幼な子の聖戦 木村友祐 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー - 文学・文具・文化 趣味に死す!
背高泡立草 古川真人 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー - 文学・文具・文化 趣味に死す!
デッドライン 千葉雅也 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー - 文学・文具・文化 趣味に死す!
最高の任務 乗代雄介 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー - 文学・文具・文化 趣味に死す!
音に聞く 高尾長良 を読んだ 芥川賞候補作品 感想 レビュー - 文学・文具・文化 趣味に死す!
自分の言い訳をするわけであるが、上記のニュースで島田雅彦氏が言うように、今回はさくっと受賞作が決まらず、どうにかこうにか選び出したらしい。
しかし、受賞作なし、で何がいけないのだろうか? 莫大な金をかけてやっているわけで、それが「受賞作なし」となると、出版社としは痛いだろうが、選考委員からは「受賞作なしをなんとか避けられた」などとコメントされて、しかも文藝春秋では辛口の書評をされるわけである。
これでは、芥川賞が自らその価値を貶めているようなものではないだろうか。図書館に行けば候補作が載っているにもかかわらず、見向きもされずに書架に並んでいるし、最近はほとんどニュースにもならない。
わたしは球数の絶対的な少なさに問題があると思う。主要五誌だけでなく、もう少し広く選ぶか、それとも、年一回にするかとかしないと、どうしようもないのではなかろうか。
芥川賞作家の人数は、仮に30歳で受賞して80歳まで生きるとする。年間二人なので、存命は100人ということになる。議員定数削減ではないが、これが50人になったとしても、いや25人になったとしても、その質を高めないとこの先ますます厳しくなると思う。