文学・文具・文化 趣味に死す!

小説家 星香典(ほしよしのり)のブログ。小説、映画、ファッション(メンズフォーマル)、政治、人間関係、食い物、酒、文具、ただの趣味をひたすら毎日更新し続けるだけのブログ。 ツイッター https://twitter.com/yoshinori_hoshi  youtubeチャンネル https://www.youtube.com/channel/UC0YrQb9OiXM_MblnSYqRHUw

銀座の中心で日本は日本人のたの国

ブレクジットやトランプ選出に際して、東浩記が 「この現象は都市部対農村部の対立。グローバル化の恩恵を受けている都市部とグローバル化の被害を被っている農村部に対立であり、ロンドンの住民は、イギリスの田舎の住民よりも、ニューヨークや東京の住民と心的距離は近い」というような論評をしていた。
 
よくツイッターとかでは、「日本は日本人のための国」という言説が目立つ。しかし、昨日銀座に行って、中国語が飛び交う中、西洋人の服装を物色して、カフェでビールを飲んでサンドイッチを食って、幾何学的な日比谷公園でダラダラしていたら、少なくとも銀座・日比谷界隈は日本人のためだけの街ではないという感覚を得た。
 
「日本は日本人のための国」だということに異論を挟むつもりなど毛頭ないのだけれども、GW中、長野で美しいいわゆる日本の原風景に囲まれていた感情と、ビルと外人とグローバルに囲まれているときとの感情には明らかな乖離がある。
 
長野にいるときに「日本は日本人のための国」と言われても「確かにそうだよね」というだけで、それ以上議論になることはなかろう。せいぜい、パプリカとズッキーニの存在が引っかかる程度だ。この世界では日本と日本人はイコールで結ばれる。
 
しかし、中央通りの松屋の前で「日本は日本人のための国」と言われたら、その言葉には疑念が生じるだろう。周りは外人だらけ、BMWやベンツがガンガン走り、ルイヴィトン、カルティエ、ブルガリ、アップル、そんな店に囲まれて、手に持っているのはやっぱりアップルで、日本と日本人をイコールで結ぶことが出来るだろうか。「日本は日本人のための国」確かにその通りだ。確かにその通りだけれども、その言葉が意味しているのは、この目の前の景色なのだろうか。
 
「銀座、原宿、渋谷、秋葉原は別だ。あそこは観光地だから、切り離して考えないと」という考え方もあるかもしれない。しかし、銀座が生活圏に入っていたりする場合どうしたらいい? そもそも、観光地は国家の概念から切り離すことが可能なのだろうか。
 
霞ヶ関・永田町は日比谷・赤坂から地続きである。なので、グローバル的な判断を下す可能性は大いに高い。もし政府が、長野の田んぼのまっただ中に設置されていたとしたら、今とは違う政治判断が行われることと思われる。

松屋、銀座の男市に行ってきた。初日にだ。2017年5月11日

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「銀座の男」市 2着で29,800円+税(32,184円) |MATSUYA 松屋|


一昨日は寒かったのに、昨日は暑かった。わたしはちょうど去年の夏にオーダーした麻の生成りのジャケットを着ていた。ギリギリ快適の範囲に入る気温だ。ネクタイは黒のニットタイ。

 

↓昨日の銀座

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昨年の投稿を読み直したら、麻のジャケットと黒のニットタイを購おうと男市に赴いたことが分かる。

 

去年は生成りのジャケットも黒のニットタイも男市にはなく、トラウザーズを買って帰ったのだ。

今年の狙いはシアサッカーのジャケット、or、コードレーンのジャケットだ。初日に行ったが数は少なかった。あまり人気がないのであろうか。逆である。今年はシアサッカーとコードレーンは流行である。5階のメンズ売り場に行けば分かる。多くのショップがコードレーン、シアサッカーを全面に出していた。

人気商品はバーゲンセールには出ない。不変の絶対法則である。

男市の人気商材と言えば丸縫いである。今年の丸縫いジャケット、スーツは数が多かった。ただ、せっかく丸縫いスーツを買うなら、わたしは冬物の方を選ぶ。夏物はどうしてもその性質上、生地が薄く重厚感に欠ける。

定員曰く、「最近はクールビズのせいで盛夏にスーツを着用することは少なく、だから、夏生地で総裏にして3シーズン着られるようにするんです」

夏生地を総裏にしたところで、真冬に着るのは寒々しいと思うのだが。

で、結局何を買ったかというと、広告にも出ていたベルトを一本。ベルトも普通に買うと1万くらいはする。5千なら安い。イタリアレザーだ。ベルトはサイズ調整式ではなく、80から100まで5センチ刻みで売られている。

調整できないベルトの利点は何か。余計な金具がない分、シンプルにすっきり絞めることが出来る。サイズが合うならば、調整できないものを奨める。

男市の帰りにブリオーニに寄った。実に親切な定員がいて、あれこれ試着をさせてもらった。貴重な経験であった。その話はまた後日。

 

銀座の男市関係の記事

松屋銀座の「銀座の男市」は12月13日からだ - Yoshinori Hoshi Official blog

銀座の男市2016年10月5日に行ってきた。 - Yoshinori Hoshi Official blog

銀座の男市 2016年5月 - Yoshinori Hoshi Official blog

松屋【「銀座の男」冬市】に行ってきた。イージーイージーオーダーとは - Yoshinori Hoshi Official blog

松屋 銀座の男市に行ってきた。初日にだ。 - Yoshinori Hoshi Official blog

 

以下の著作は男市のバイヤーが記したものである。読んでから行くと余計に楽しいかも知れない。

 

 

 

 

 

成功する男のファッションの秘訣60――9割の人が間違ったスーツを着ている (講談社の実用BOOK)

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9割の人が間違った買い物をしている 成功している男の服選びの秘訣40 (講談社の実用BOOK)

9割の人が間違った買い物をしている 成功している男の服選びの秘訣40 (講談社の実用BOOK)

 

 

楽園追放を観た

ネタバレ注意。以下あらすじ。

地球人は進化して、宇宙のデータベースで電脳化して暮らす人と、地球に取り残された人々に別れている。

ある日、宇宙のデータベースが地球からハッキングされる。データベースに暮らす捜査官のアンジェラ(美少女)が地球人の実態になり調査に乗り出す。少しでも速く調査に乗り出すために、肉体生成を途中でストップさせて16歳のロリになる。

地球人のスカしたアシスタントの男性とコンビを組んで、ハッキング元を調べる。どうもハッキング元はロケット燃料を集めている。ロケット燃料の後を付けていくと、それを集めていたのは自我を持った人工知能ロボット。

人工知能ロボットはデータベースに侵入して、一緒に宇宙へ旅立つ仲間を募集していただけらしい。人類に危害を加えるつもりは毛頭ないとのこと。

アンジェラ捜査官はデータベースに帰って、教委はないと報告するが、上層部は自我を持ったAIは将来的に危険という判断で破壊を命じる。それに逆らうアンジェラとデータベース部隊の戦闘となり、アンジェラたちは勝利を収めAIは無事宇宙に旅立つ、というお話し。


最近、シナリオの勉強のために、メモリながら観ているので、あらすじを起こすのが楽である。

観ているときは面白かった。面白い作品である。ロボットアクション的にも面白いし、現在の人間が人間の体や地球に執着しているのが良く分かる。また、AIは通常人類に敵対するものと描かれるが、本作では完全に「善」なるものとして描かれている。

データベースを楽園と表現しており、そこか追放されるというタイトルなのだが、あまり追放された感がないのは、作っている方が、楽園を楽園と思っておらず、地上こそ良きものと表現しているかも知れない。

2時間の尺では難しいかも知れないが、地上AIとの共存と見せかけて、地上のAIが叛乱を起こし、データベースは驚くのであるが、実はそれはデータベースのAIも計算済みで、人類は立ちあがりAIを倒すが、仲間だと思っていた人類が量子コンピューターを搭載したアンドロイドで……。などとすれば、続編が作れる。陳腐かな。